2012年8月14日火曜日

結婚指輪をオーダーメイドで(2)

前回までのお話はこちら

指輪のデザインが決まったあと、次に決めなければいけなかったのが、指輪の刻印。指輪の内側に掘るアレです。

例を見ると、「日付 A&B」みたいな感じ。なるほど。
ところが私達、指輪に掘りたい日付がないのです。入籍日か、結婚式を挙げる日を入れるのがいいのかもしれませんが、大切さのレベルというと同じなので、どちらかを取るというのも難しい。

そこで、「せっかくだから、二人で決めた言葉を入れよう」ということになりました。「好きな言葉 A&B」にしよう、というわけです。好きな言葉は、二人の座右の銘になるような言葉がいいね、ということで、図らずも、前回残念な結果に終わった「二人の価値観」について、話し合うことになったのです。

とは言え、指輪の文字数は限られているため、決めるのは難しかった。。。

まず、「ラテン語がいいんじゃない?」なんていう夫のアイデアで、過去の賢人の言葉をひたすら調べる羽目に。夫が出してくるのはひたすら「愛」についてのwisdom。前回の「忍耐」を反省したのかは知りませんが、「love conquers all(愛はすべてを征する)」とか、「love creates love(愛が愛を生み出す)」とか。うーん。。。夫のことはもちろん愛していますが、私には「愛がすべて、愛は万能」という信念はなく、こんな言葉を指輪に刻まれてもウソ臭いので、却下。

その後も、色々なquotesを探してみたのですが、どうも借り物感が否めず。結局、「文字数抜きにして、私達が二人の関係で大切にしたいと思っていることを言おう」となりました(と言っても、恥ずかしいのでなぜかメールで)。

結婚してから、夫が私に何を求めていて、私にとって夫がどうありたいか、なんて聞いたことがありませんでした。もちろん、私も伝えたことはありません。夫からメールをもらって、自分の考えと一致している部分がある事が嬉しかったし、そんな風に考えていてくれたんだなーということがわかって、ちょっと感動しました。

※ただ、夫のメールの文面が「私に○○であってほしい、○○ であってほしい 、○○ であってほしい ・・・そして自分も私にとってそういう存在でありたい」という順で書いてあったので、始めは、「要求だけかい!」と思ってびっくりしたのですが。ちょっと日本語的(?)な言い回しですよね。

こうして、二人の考えから思い浮かべられた単語を、指輪の刻印にしました。指輪のデザインのときは、二人の大切にしているものがあいまいでしたし、その場で答えられなかった(「忍耐」も「平穏」も大切なのですが)ことが少し残念でもありました。でも結果的に、後でこうして話ができたので良かったです。

しかし、「これで指輪はばっちり心のこもった大切なものができるね!」と喜んだのもつかの間・・・見積書を見て、目ん玉が飛び出るというオチが待っていました!!!知名度のあるラグジュアリーブランドの結婚指輪より高かった・・・(悲)。計画性のない夫婦、どんどん結婚産業の深みにはまっていきます。

2012年8月13日月曜日

結婚指輪をオーダーメイドで(1)

ずいぶんご無沙汰しました。またしばらく結婚式準備の記事が続きますが、お付き合いください。

今日は、結婚指輪の話。

私達は、入籍時に指輪を買いませんでした。結婚式はすぐにできるだろうと考えていたので、「使用済みのものより、式で新しい指輪を交換したいね」ということで。結果、3年も指輪無しで過ごし、親戚家族に何度も、「あれ、なんで結婚指輪してないの?」と言われる始末。

ということで、私達にとって、結婚指輪は念願の代物でした。

結婚式同様、結婚指輪についても色々と妄想済みだった私は、「ここの指輪がいい」というのを決めていました。ジュエリーのデザインはもちろん、会社のコンセプトも共感できるもので、大事なものはここで買いたいと思っていました。

ちょうど、私の誕生日に夫がアクセサリーをプレゼントしてくれるというので、そのお店に行き(ちゃっかりプレゼントはそこのアクセサリーをゲット♪)、ついでに結婚指輪も見ました。結婚指輪について夫の好みを聞いたことがなかったし、どうかなーと思っていると、思いのほか夫も気に入った様子。あっさり、ここで買いましょう、となりました。

なのですが、いざデザインはどれ、となると難しいですね。
気に入ったものがあるにはあったのですが、一点どうしても気に入らない部分があって(夫と意見も一致)、「おしい」なー、という感じでした。

そこで、思い切ってオーダーメイドにすることにしました。ずっと使うものだから、納得できるデザインにしたいし、気に入った指輪の気に入らなかった一部分をちょっと直してもらって(そう言うとデザイナーさんに失礼なので、うまく婉曲して伝えて)・・・、なんて考えていたのです。

ところが、いざ打ち合わせに臨むと、甘かった。。。

さすが、オーダーメイドを扱っているお店だけあって、お客様のデザインに対する思い入れも大きいのでしょう。「二人の思い出」から、「指輪に込めたい想い」「二人の目指すもの」まで、色々と聞き出した上で、そこからインスピレーションを受けてデザインを作成する、というものでした。

客観的に聞くと、これぞオーダーメイドで、とてもステキですよね。しかし、私達のそもそもの動機が「これのここ、もうちょっと変えて欲しいなー」なんていう、不純なもの。そして、良くも悪くも物質的なものにこだわらない私達には、特別な場所も記念日もありません(付き合った日もはっきりしないし、プロポーズも適当・・・)。

では、二人の結婚の価値観、目指すものは?と聞かれて、その場で考える私達。「いやー、(夫が無職時代は)ケンカばっかりしていたので、これからは穏やかに平和に暮らしたいですねぇ。」なんて、切実だけど、夢も希望もない意見を述べる私。それに対して夫、込めたい想いはこれだ、と英単語を言ってきたので、どういう意味か辞書で調べてみると・・・

endurance = 忍耐、我慢

おいっ!!私とデザイナーさん、引きつり笑いですよ。結婚3年も経つと、こうなってしまうのか。。。とにかく、込めたい想いが「平穏」と「忍耐」だなんて悲しすぎるので、「・・・今まで聞いたお話から、イメージしてみますね。」と、デザイナーさんも苦肉の策。

結果、私達がいいなーと思っていた指輪のデザインを少しアレンジして、かつ自分達だけのデザインも加えた、最初に思い描いていたものになりました。デザイナーさんからすると、私達の思い入れ不足で腕の見せ所がなかったかもしれませんが、自分達としては満足の行く結果に。

しかし、「結婚に求めるお互いの価値観」。考えたことなかったなー、、、と、反省する一日でもありました。

長くなったので、(2)に続きます。