2012年11月11日日曜日

ハワイで結婚式(5)―通訳は花嫁―

これまでのハワイの結婚式記録はこちら

言葉の通じない2つの家族・・・
2年半前、日本で果たした初めての対面は、盛り上がりに欠けるちょっとしょっぱい思い出だったので、「いかにみんなが楽しめるレセプションにするか」というのが、最大の心配事でした。

色々考えて、流れはこんな感じ。
1)乾杯の挨拶&乾杯(私の父)
2)ケーキカット
3)夫の友人のスピーチ
4)私の友人のスピーチ
5)ファーストダンス
6)義母と息子のダンス
7)お開きの挨拶

司会はアメリカ人の友人にお願いし、挨拶やスピーチは英語と日本語の両方で行うことにしました。誰が通訳するか・・・私しかいません。自分の結婚式で、誰よりも長くマイクを握っていたのは、花嫁の私でした。

心配事その1、この通訳が、私はとても憂鬱で。平たく言えば、同時通訳できるほど英語力がないんです。

幸い、私の父はとてもマジメな人間で、乾杯の挨拶を事前に考えてメールをくれました。おかげで、時間をかけてじっくり英訳することができました。

また私の友人は、事前に「英訳が必要なので、興ざめで申し訳ないけど、大まかにスピーチの内容教えて」とお願いしたところ、「○○(私)向けてスピーチするのに、○○自身が通訳するとかあり得ないよー」と言い、「英語も頑張ってみるわ!」と自らバイリンガルでのスピーチを買って出てくれました。

で、夫の友人のスピーチ。キャラ的に、事前に準備するようなタイプではないなーと思っていたので、「どういうトピックで話すかだけ教えて」とお願いしてみました。しかし、待てど暮らせど返答なし(正確に言うと、「わかったー」とだけ言われて、その後返答なし)。というわけで、こちらは何も準備のないまま、本気の同時通訳でいくことになりました。

さらにさらに、司会をしてくれる友人とも全く打ち合わせの時間もなく。とりあえず、タイムラインは事前に送ったけど、到着は結婚式前日の夜だし、どうなるの??という感じでした。

実は、挙式後、ビーチで写真撮影というのがあったのですが、挙式が無事に終わったこともあって、私の気がかりはもはやその後のレセプション一色。ちゃんと通訳できるかしら、考えた段取りがうまくいくかしら、そんなことばかり考えていました。心配性の損な性格です。

こうして始まったレセプション。

直前に、やっと司会をしてくれる友人と打ち合わせができ、彼が思ったよりちゃんとしていた(失礼)ので、ここで一安心。進行は何とかなりそうです。

そして、私達が入場してまず、父の挨拶。挨拶は、2分ほどの短い(?)ものでしたが、その後私の通訳が入るので、長さは2倍。間延びしないかなー、なんて心配もしていたのですが、大丈夫でした。

というか、始まって初めて、私がいかに無駄なことを心配していたか、わかりました。

父の挨拶は、私がアメリカに行きたいと言ったところから、夫と出会い、結婚するにあたって、親としての心配と、それを乗り越える決心が語られていました。父が事前にメールをしてきたのは、「こういうことを話して、向こうの家族に失礼ではないだろうか」というところからだったのです。私は、夫との付き合いも、結婚も、反対されたことがなかったので、父のこの話を、驚きと感謝の気持ちで受け止めました。息子を日本に送り出した夫の家族も、少なからず父と同じ気持ちを抱えていたのでしょう。とても共感してくれたようでした。

一山越えた・・・の後は、笑顔で乾杯&ケーキカット。
しばらく食事を楽しんだ後、いよいよ友人のスピーチです。

まずは、夫の友人のスピーチ。・・・普通に、ぶっつけ本番で通訳できました!(なんじゃそりゃ。)
不思議なんですけど、すごく愛のあるスピーチで、すーっと自分の中に入ってきまして。自分の中に入ってきたら、後は日本語なので、口に出すだけ。ジョークの部分もちゃんと笑いを取れたかどうかは、緊張して覚えてないんですけど、愛のある思い出話は伝わっていたと思います。

そして、私の友人のスピーチ。彼女は、自分のスピーチを英訳し、読む練習までして臨んでくれました。私の仕事は、夫の友人のスピーチで終わっていたのですが、今度は彼女の努力が実るかどうかが気がかりに・・・。ですが、心配は無用でした。友人のスピーチも、それはそれは素晴らしくて。たぶん、すごく練習してくれたんだと思います。内容が伝わるという意味でも100%で、アメリカ側の参列者からも「スピーチ良かったねー」と言ってもらえました。何よりも、長い時間を一緒に過ごした友人が、大切な思い出話とお祝いの言葉をくれるなんて、それだけで感激でした。写真を見ると、また私、ガマン顔です(嬉しい日なので、絶対泣くまいと思っていました)。

こうして、心配事その1はクリアしました。

ここまで心配のタネを増やして、どうして挨拶やスピーチを入れたかったのか・・・終わってみて気付いたのですが、ここは私のこだわりでした。

普段、アメリカと日本で離れている私達夫婦の家族や友人。私は、それぞれの家族や友人に、私達がどういう人に囲まれて生きてきたのか、少しでも知ってもらいたかったのです。だから、友達にも家族にも、何か一言もらいたかったのだと思います。その想いが叶ったのかどうかはわかりませんが、私達にとっては、大切な宝物になりました。

さて次は、心配事その2、ダンスです。そろそろお気づきかと思いますが、私、本当に心配性なんです。普通なら、問題なく楽しめる計画だと思います。。。
ウェディングケーキ、本当はもっとthe Americanな凝ったものにしたかったのですが、予算の関係で断念(泣)。雰囲気を出すために、トッパーだけamazonで購入しました。結構お気に入りです♪
つづく

2 件のコメント:

nako さんのコメント...

はじめまして!
ランキングから来ました。
私たちの状況と非常に多く共感できる部分がありましたのでコメントしたく思い、させていただきました。
私たちも日本で3年ほど同棲し、その間私が定職のない彼をフルタイムの仕事でささえ、今年からアメリカに戻って結婚し、以来二人していまだ無職です笑
私の場合はGC待ちということもあるのですが、旦那は300社くらいレジュメを送ってもぜんぜん決まらない状況です。
日本でもアメリカでも、就職は厳しいですよね。。
でも、さっとブログを拝見し、就職が決まったようですので、おめでとうございます♪
また、ご結婚もおめでとうございます!
またちょこちょこブログを拝見させていただきます♪

かいばしら さんのコメント...

nakoさん

初めまして!コメントありがとうございます。

就職、アメリカでもそんなに厳しいのですね。。。正直、日本で立ち行かなくなったらアメリカに行って夫に頼ろうという考えもないわけではないので、アメリカでもそこまでとは、ショックです!夫の場合、仕事は決まったのですが、「契約社員」という微妙な立場でもあるので、まだまだ将来不安は抱えている状態です。ずいぶん良くはなりましたけどねー。

nakoさんのブログもとっても興味深いので、また拝見させていただきます。ボストンと言うだけでちょっとうらやましいです☆私の夫の実家は田舎なので、万が一戻るとしてもちょっと・・・です。